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ゴケグモ類のメーリングリストが始まる!
セアカゴケグモやハイイロゴケグモが分布を拡大しています。最近でも東京都でセアカゴケグモが見つかりました。関東地方でも普通種となるかもしれません。

ゴケグモ類の分布拡大により、関係機関への問い合わせが増えることと思います。そんな時にこのメーリングリストに入っておけば、最新の情報が得られます。年度途中の参加は無料ですから、ぜひご参加ください。

参加を希望される方は、
gokegumo@gmail.com
へ登録するメールアドレスから「ML参加希望」というタイトルのメールをください。


セアカゴケグモの生態 anchor.png

オーストラリアでは、巣は屋外の物置や玄関の外の隅、庭石の間やくぼみ、屋外便所や水差しの如露の中に作られている、という報告があります。日本ではすべて戸外で見つかっており、家の中で見つかったことはありません。大阪府下では、日当たりの良い開けた場所におり、人家密集地や日陰にはいません。少し湿った、下に土砂が溜まっている側溝、排水溝の蓋の裏側、庭や花壇のコンクリートブロックの隙間、建物の隅や下のくぼみ、墓石の間、フラワーポット、プランター、植木鉢の下、地表近くのかたい人工物のすきまなどに巣を作り、木や草には作りません。巣の網にゴミをつけていることが多いです(西川・冨永,1996)。

同じような場所によく似た巣を作るオオヒメグモが、セアカゴケグモの雄や若い雌に似ていて、よく間違われますが、腹部に赤い紋があるので区別できます。ただしこの紋が薄くて白に近い場合もあります(西川・冨永,1996)。

気温10゜C以上で成長し、成体までに要する期間は、最適温度の25゜Cで雄が28-45日(通常5齢)、雌が45-74日(7-8齢)です(Forster, 1984;夏原,1996)。餌としてシジミチョウの一種のハネをちぎって与えたところ、糸を巻きつけた後に咬みついて、付近をうろうろ歩きまわり、また咬みつくという行動を3回ほど繰り返しました。巣にはいろいろな昆虫の死体が獲物としてかかっており、日本ではヤマトスナゴミムシダマシ、オカダンゴムシ、ヤケヤスデ、クロゴキブリ、トノサマバッタなどですが、それら全てが摂食の対象となっているかは不明です。糸でつり上げられたまま死んだものや、クモが不在の巣に後で潜り込んだものもあり得ます。摂食の対象になったか否かは注意深く観察する必要があります。

天敵としては,他のクモ類,ジガバチ類,ヤドリバエ類が可能性として高いようです。オーストラリアでは、Badumna loonginquus (ガケジグモ科)の巣網によく捕らえられており(夏原,1996)、日本ではクロガケジグモがこのクモを食べていたという観察もあります。塀の上の方にはクロガケジグモが、下の地表に近いところにはセアカゴケグモが棲み分けているようにも見えます(西川,1995)。高石市の高砂町では、イエオニグモがセアカゴケグモと近接して巣を作っていました。

オーストラリアでの繁殖時期は12〜2月の真夏であり、日本の気候に馴れれば、6〜8月が繁殖時期になるかもしれません。日本では、11〜12月の調査で成体も見られましたが、幼生が多く、卵嚢もかなりの数が観察されました。繁殖時期の馴化が完全に終わっているとは思えません。12月初旬の暖かい日には雌が日光浴をしたり、幼生が分散していたという観察もあります。卵嚢から出た2齢の幼生が集団で上の方へ登り、石や草を登りつめると、尻から出した糸によって空中に舞い上がるバルーニングをするという情報もあります(夏原,1996)。一方、熱帯に分布するクモはほとんどバルーニングをしないことが常識で、日本でもバルーニングは正式に観察されていません。バルーニングの習性をもつか、あるいは普通に見られるか否かは、生物地理学的な観点からも重要ですので、早急に解明が必要です。

雌は巣網に獲物がかかった時と、卵や幼生がいる時は攻撃性が強いです。人間を襲うような攻撃性はありません、昆虫以外の獲物に対する執着性は強く、手の上で遊ばせていて咬まれた例があります。擬死を長い間することがあるので、注意が必要です。

セアカゴケグモ毒性

ハイイロゴケグモ解説

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ゴケグモ類を見つけたら

ゴケグモ類に咬まれたら


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Princeps date: 2006-01-14 (Sat) 13:17:24
Last-modified: 2006-01-14 (Sat) 13:17:24 (JST) (6841d) by kana
毒グモ騒動の真実 好評販売中!
目次
第1章 セアカゴケグモの発見と波紋
第2章 ゴケグモとはどのようなクモか
第3章 1996年以降の分布拡大
第4章 社会現象のとしての「毒グモ騒動」
第5章 外来生物としてのゴケグモとのつきあい方
第6章 クモと日本人

セアカゴケグモについては、死亡例もある毒グモということで、発見時点ではセンセーショナルな取り上げ方をされた。一方、分布の拡大が続いているにもかかわらずあまり報道されない現状もある。本書を読めば、具体的にどの程度の危険があるのか等の点も含め詳しい情報を得ることができる。また、巻頭には日本に侵入したゴケグモ類のカラー写真とそれを用いた検索があり、身近で見つけたクモがゴケグモ類であるか否か、ゴケグモであればどの種であるかを見分けることができる。...ゴケグモが見つかっているが、本書によって同定と落ち着いた対処(かまれないように注意する必要があるが、あまり神経質になるほどではない)を取ることができた。この巻頭の部分だけでも学校や公的な図書館に備える価値があると思われる。(教育関係MLより抜粋)


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