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セアカゴケグモ解説 のバックアップソース(No.3) :: 昆虫情報処理研究会

xpwiki:セアカゴケグモ解説 のバックアップソース(No.3)

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* セアカゴケグモの解説 [#b4914644]

これまでわかっている情報をできる限り紹介します。

セアカゴケグモの学名は、Latrodectus hasseltii Thorell, 1870 とされます。

東アジアからオーストラリア,南太平洋諸国まで広く分布します、アカオビゴケグモの記録も含まれるので、正確な分布域はまだ確定していません。オーストラリア、ニュージーランド、パプアニューギニア、南太平洋諸国(ブルネイ、パラオ、ミクロネシア、ソロモン、ナウル、マーシャル、キリバス、バヌアツ、ツバル、フィジー、西サモア、トンガ)から記録があります。インドにはセアカゴケグモが分布するとされていますが、アカオビゴケグモとの関係が不明です。温暖で乾燥した環境を好むようですが、ニュージーランドでは積雪のある地方にも生息しています(夏原,1996)。

この属の他の種類と同様に、雄、雌ともに、腹面に四角形、または砂時計型の赤い模様があります。成熟雌は、体長7〜10mm、全身ほとんど黒色で、球形の腹部の背面中央に赤色の帯がよく目立ちます。未成熟な雌は、黒色または濃褐色、腹部背面の赤色の帯に白いふちどりがあったり、八の字形の白いすじが数本見られるものが多いです(Cambridge, 1902)。雄は4〜5mm、黒色または濃褐色で、未成熟雌と同様の模様がありますが、腹部はより細いです。幼生は小さく、褐色で、未成熟雌と似た模様の個体が多く見られます。

卵嚢はほぼ球形で、直径約6〜10mm。乳白色で、50〜200個の卵を含ます。1匹の雌の巣に含まれていた卵嚢は最大6個で、1卵嚢の卵は88個と177個という観察があります(西川・冨永,1996)。

日本への侵入経路としては、おそらく熱帯〜亜熱帯地域のセアカゴケグモの分布地から、船の積み荷、コンテナー、パレット等について入ってきたと考えられます(西川,1995)。草がまばらに生えた荒地に放置されたパレットには、このクモが巣を作りやすく、その巣の個体あるいは卵嚢がそのまま日本に持ち込まれた可能性が高いようです。卵嚢から孵った幼生が日本の港付近で広がったのでしょう。オーストラリアの研究者によると、キャンベラの個体群の斑紋が今回大阪府で発見されたものによく似ている、というTVの報道がありました。現在まで判明している生息域の広さと個体数の多さから、少なくとも1990年より前に日本に侵入した可能性があります。

セアカグモという和名もあります(八木沼,1960)。

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