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ゴケグモ類の毒成分 のバックアップ差分(No.1) :: 昆虫情報処理研究会

xpwiki:ゴケグモ類の毒成分 のバックアップ差分(No.1)

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1: 2006-01-14 (土) 10:35:20 ソース[5]
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 +* ゴケグモ類の毒成分 [#l06f75da]
 +毒グモ騒動の主役であったセアカゴケグモを含むゴケグモ類の毒成分の説明です。
 +
 +クモは全て肉食性で、ウスグモ科以外のクモは、昆虫等の獲物を麻痺させる程度の毒をもっています。口の両側に一対の牙を持ち、毒嚢で作られた毒液を毒腺経由で牙に送り、獲物の体内に注入します。この毒液は本来は消化液で、口外消化をして養分を吸収するためのものです。人間に対する攻撃性は本来なく、防御のために咬んでも、牙が小さく、人の皮膚が厚いため毒を注入することができません。そのため、人間に重大な危害を与える有害なクモの種類は少ないです。日本では、約50例のクモによる被害が知られており、そのほとんどがカバキコマチグモ(フクログモ科)による咬症です(原田(1995)).その内の2例がアカオビゴケグモ、数例がセアカゴケグモによるものです。
 +
 +クモの毒の中に含まれる蛋白質には、種類により異なりますが、アルカリ性ホスファターゼ、エステラーゼ、昆虫に対する毒(アルジオピン等)、神経毒(α-ラトロトキシン、β-ラトロトキシン)、ホスホジエステラーゼ、プロテアーゼ、キニナーゼ、5'-リボヌクレオチドホスホヒドラーゼ、スフィンゴミエリナーゼD等があり、ゴケグモ属の毒液は強力な神経毒を含んでいます。咬まれると、激痛を伴いますが、注入される毒の量が少ないので、死亡する人はまれです。
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 +
 +[[ゴケグモ類を見つけたら]]
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 +[[ゴケグモ類に咬まれたら]]
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