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クロゴケグモ解説 のバックアップソース(No.2) :: 昆虫情報処理研究会

xpwiki:クロゴケグモ解説 のバックアップソース(No.2)

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* クロゴケグモの解説 [#scef08dd]

これまでわかっている情報をできる限り紹介します。

クロゴケグモの学名は、'''Latrodectus mactans''' (Fabricius, 1775) です。

セアカゴケグモの探索の過程で1995年12月11日に滋賀県山東町で採集された1頭(雌幼生)は、クロゴケグモでした。米国からの貨物の置場で、パレットについて1頭のみが上陸したと思われます。

北米では、オレゴンとニューヨークの緯度まで分布しており、家屋、屋外建築物、くず、ゴミ山のあたり、通常は物の下に生息します。単独でくらす傾向があります(Kaston, 1952; Levi et al., 1968)。Thorpら(1976)によると、飼育下で2年以上生存の例があります。

腹部には剛毛が少ない特徴があります。腹部の斑紋は変異が大きく(McRone et al., 1966)、メキシコ西部の個体群では幼生も成体も明るいすじを持つことが多いですが、同じ卵嚢から生まれた幼生の間でも異なることがあります。孵化した幼生は白色ないしピンク色をしていますが、成長するにつれてだんだん黒くなります(小野、1993)。腹部の下面には一つの砂時計型の赤い紋を持つが、不明瞭な個体もあります。

卵嚢は茶色で紙質です(Levi et al., 1968)。一つの卵嚢には200〜300卵が含まれ、卵は直径1mm弱です(小野,1993)。

雌は毒性が強く、死亡率が5%という報告もあります。北米南部〜メキシコで被害の報告が多いようです。メキシコでは10名咬まれると1名が死亡すると言われています。アメリカでは1973年までの14年間に1726件の咬傷例があり、55名が死亡しました(小野、1993)。クロゴケグモでは、咬まれると、症状は体質によって様々で、多くの場合は数日から数ヶ月の静養で回復しますが、人によっては14〜32時間後に死に至ります。大人より幼児や小さな子供が死亡する確率が高いようです(西川,1976)。


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